例え世界に許されなくても
ライセンス表記
This game is based on the Peregrine system (found at http://eliotcrow.itch.io/peregrine-srd ) by Eliot Crow, and licensed for use under the Creative Commons Attribution 4.0 International License.
規約
遊ぶ前に必ず利用規約に目を通してください。遊んだ時点で規約に同意したものと見なします。
イントロダクション
これは、 世界に拒絶された二人が、 それでも手を離さずに安住の地を探す物語です。
追っ手の足音、 凍えるような寒さ、 そして飢え。極限状態の中で試される愛と絆。
あなたはトランプをめくり、 その結果をもとに二人の旅路を記録する 【観測者】 となります。
世界が彼らを許さなくても、 彼らは互いを許し合うことができるでしょうか?
必要なもの
- トランプ : 1 組 (ジョーカー 2 枚を含む)
- 筆記用具 : ノートとペン、 またはテキストエディタなど。
遊び方
絵札のためのキャラ設定
恋人たちのどちらがAでどちらがBかを決めてください。
- 【Q】 (キャラクターA) : 儚げだが芯は強い、 守られる側、 あるいは逃避行の原因となった 『禁忌』 を持つ側。
- 【K】 (キャラクターB) : 武力や生存能力がある、 守る側、 あるいはAのために全て (地位や名誉) を捨てた側。
- 【J】 : 二人が対等に背中を預け合う瞬間。
スートの意味
- ♥ ハート : 【安らぎ ・ 傷の舐め合い】
- 過酷な状況だからこそ燃え上がる愛。互いの体温で暖を取る、 悪夢にうなされるのを慰める。
- 「二人でいれば、 地獄も悪くない」
- ♦ ダイヤ : 【生存 ・ リソース】
- 食料の確保、 雨風をしのぐ場所、 焚き火。
- 「半分こしよう。君が食べないと、 俺も生きていけない」
- ♣ クラブ : 【外敵 ・ 戦闘】
- 野盗、 野獣、 そして故郷からの追っ手。(K) の見せ場です。
- 「ここは俺が食い止める。お前は下がっていろ!」
- ♠ スペード : 【絶望 ・ 環境】
- 吹雪、 怪我、 高熱、 道の消失。「もうダメかもしれない」 という不安。
- 「……ごめん。僕のせいで、 こんな目に」
手順
- トランプ 54 枚をすべて混ぜて、 裏向きの山札にします。
- 以下の 4 つの局面 を順に進めます。
- 各チャプターで、 3 枚~5 枚ほど (あるいは 「生き延びた」 と感じるまで) カードを引きます。
- 引いたカードの 【スート】 と 【数字】 に対応する 【プロンプト表】 を見ます。
- もしジョーカーが出たら、 特別なイベントが発生します。
- そのお題をもとに、 極限状態の二人に起きた出来事を想像し、 記録します。
- チャプターの終わりには 【生存の質問】 に答えて、 次の局面へ進んでください。
- Chapter 4 が終わったら、 【エピローグ】 に進んで結末を決定します。
逃避行の行程
温泉旅行と違い、 時間は曖昧です。二人の状況がどう変化していくかを追体験します。
Chapter 1:追放の夜(逃走開始)
故郷を追われた、 あるいは自ら捨てた直後。二人は息を切らして走っています。
- 状況: まだ追っ手の気配が近い。持ち物は少なく、 不安が大きい。
- 生存の質問: 二人が最後に振り返って見た 「故郷の景色」 はどんなものでしたか? (炎上していた? 静まり返っていた?)
- アクション: カードを引いて、 逃げ出した直後の緊迫感や、 最初の夜を描写してください。
Chapter 2:過酷な荒野(サバイバル)
町を離れ、 人のいない森や荒れ地、 雪山を進みます。敵は人間ではなく 「自然」 です。
- 状況: 寒さ、 飢え、 疲労との戦い。文明から隔絶された世界。
- 生存の質問: 二人が今、 一番欲しているもの (暖かさ、 食べ物、 安全な眠り) は何ですか?
- アクション: カードを引いて、 ボロボロになりながらも支え合う様子を描写してください。
Chapter 3:迫りくる影(危機と戦闘)
追っ手が追いついてきたか、 あるいは致命的なトラブル (怪我や病気) が発生します。
- 状況: K (キャラクターB) が武器を取るか、 Q (キャラクターA) が覚悟を決める時。この旅最大のピンチ。
- 生存の質問: もしここで命が尽きるとしたら、 最後に相手に何を伝えますか?
- アクション: カードを引いて、 血と汗にまみれた死闘、 あるいは献身的な看病を描写してください。
Chapter 4:旅の果て(安住の地、あるいは……)
逃避行の結末。二人はどこへ辿り着いたのでしょうか。
- 状況: 追っ手を振り切ったか、 あるいはもう逃げられないと悟ったか。
- 生存の質問: 今、 二人が繋いでいる手は暖かいですか? それとも冷たくなっていますか?
- アクション: 最後のカードを引き、 物語の幕引きを描写してください。
追加ルール(お好みで採用)
シリアス度を上げたい場合のオプションルールです。
オプション:【負傷】
- スペードやクラブのカードが出た際、 あなたは 「どちらかが深手を負った」 ことにしても構いません。
- 負傷中、 ハート (安らぎ) のカードを引いたら、 それは 「甘い時間」 ではなく痛々しい看病 や うわごとのような愛の囁きに読み替えてください。
オプション:【バッドエンド・トリガー】
- Chapter 4 (旅の果て) で、 山札の一番上を 1 枚めくってください。
- 赤 (♥♦) : 生存。貧しくとも、 二人だけの楽園を見つける。
- 黒 (♣♠) : 悲劇、 あるいは永遠の逃走。二人は伝説になったか、 あるいは雪の中で眠るように……。
エピローグ:運命の審判
全てのチャプターを終えたら、 山札の一番上からカードを 1 枚引いてください (または、 山札が尽きていれば最後に引いたカードを参照します)。
- 赤のカード (♥♦) なら : 【生存 ・ 定住】
- 誰も知らない小さな小屋を見つける、 あるいは新天地にたどり着く。貧しいけれど幸せな暮らしが始まる。
- 黒のカード (♣♠) なら : 【旅の途中 ・ あるいは……】
- 安住の地は見つからなかった。でも、 二人は手を取り合って歩き続ける。命尽きるその時まで一緒だ、 と誓って。
- (メリバ ・ バッドエンドがお好みの場合は、 ここで二人の旅が終わったことにしても構いません)
プロンプト表
♥ ハート:【傷跡と口づけ(安らぎ・絆)】
極限状態での精神的な支え合い。傷の手当てや、 凍える夜の体温。
- A: 焚き火の明かりだけが揺れる夜。お互いの生存を確認するように、 強く抱き締め合って眠る。どちらが先に腕を回した?
- 2: 悪夢にうなされるパートナー。「行かないで」 と手を伸ばす彼/彼女を、 どうやって落ち着かせた?
- 3: 「もしも」 の話。「もし普通に出会っていれば」 「もしこの国を捨てていなければ」。それは希望の話? それとも諦め?
- 4: 傷の手当て。包帯 (あるいは裂いた布) を巻く。痛みに顔を歪める相手に、 なんと声をかけた? あるいは傷口にキスをした?
- 5: 一瞬の平穏。隠れ家で、 泥だらけの顔を見合わせて笑い合う。「君のこんな顔、 久しぶりに見た」
- 6: 髪や体を洗う。冷たい川の水、 あるいは雨水で、 互いの汚れを落としてあげる。聖なる儀式のような静けさ。
- 7: 謝罪と懺悔。「俺のせいでこんな目に」 と悔やむ 【K】 の唇を、 【Q】 はどうやって塞いだ?
- 8: 互いの体温。寒さを凌ぐために密着する。性的な意味を超えた、 命をつなぐための触れ合い。
- 9: 守りたい約束。「いつか必ず、 海を見に行こう」 「花が咲く場所へ行こう」。叶うかわからない未来の約束。
- 10: 覚悟の問い。「怖くないか?」 と聞かれた。その答えは、 「怖い」 か、 それとも 「君と一緒なら怖くない」 か。
- J (共鳴): 言葉にしなくても通じ合う視線。絶望的な状況下で、 二人だけが共有する 「共犯者」 の笑み。
- Q (Q の献身): 疲れ果てた 【K】 を、 【Q】 が膝枕で休ませる。「今だけは、 私があなたを守るから」
- K (K の独占): 「誰にも渡さない」 「お前は俺が守る」。【K】 の瞳に宿る、 世界への敵意と 【Q】 への昏い愛。
♦ ダイヤ:【飢えと生存(リソース・サバイバル)】
- A: 誰もいない廃屋、 あるいは洞窟を発見する。雨風をしのげるだけの場所だが、 二人にとっては 「城」 だ。
- 2: 水の確保。湧き水を見つける、 あるいは最後の一口の水筒。どちらが先に飲んだ?
- 3: 食料の枯渇。手に入ったわずかな食料 (固いパンや木の実)。相手に多く食べさせるために、 どんな嘘をついた?
- 4: 大切なものを売る。金を作るために、 思い出の品や装飾品を手放す。その時の心情は?
- 5: 衣服の破損。ボロボロになった靴や服。相手の服を繕ってあげる、 あるいは自分の上着を貸してあげる。
- 6: 文明との接触。変装して小さな村へ買い出しに行く。正体がバレる恐怖と、 温かい食事の匂い。
- 7: ささやかな贈り物。花、 綺麗な石、 誰かが落とした書物。役に立たないが、 心を豊かにする何かを拾う。
- 8: 道具の手入れ。武器、 ランタン、 地図。黙々と作業する相手の背中を見て、 何を思った?
- 9: 盗み、 あるいは狩り。生きるために手を汚す。その罪悪感を二人でどう分かち合った?
- 10: 束の間の贅沢。酒、 あるいは甘い菓子が手に入る。久しぶりの味に、 どちらが涙ぐんだ?
- J (共鳴): 二人で協力して獲物を仕留める、 あるいは火を起こす。生存本能がリンクする。
- Q (Q の機転): 【Q】 の知識や機転が、 窮地を救う (薬草を見つける、 近道を思いつく)。【K】 からの称賛。
- K (K の労働): 【K】 が力仕事や見張りをして、 【Q】 を休ませる。「お前は寝ていろ、 ここは俺が見る」
♣ クラブ:【外敵と血(追っ手・戦闘)】
ご要望の 「戦闘」 と 「守護」 のパートです。K の見せ場です。
- A: 殺気。追っ手の気配を感じ取る。息を潜めてやり過ごす、 緊迫した数分間。心臓の音は聞こえた?
- 2: 野生の獣 (狼や熊) との遭遇。生きるか死ぬかの戦い。
- 3: 賞金稼ぎや野盗たち。「そっちの優男 (女) を置いていけば見逃してやる」 と言われ、 激昂する 【K】。
- 4: 逃走劇。屋根を飛び移る、 森を駆け抜ける。繋いだ手だけは絶対に離さない。
- 5: 武器の破損、 あるいは矢尽きる時。素手や石ころでも戦おうとする気迫。
- 6: 罠にかかる。あるいは、 追っ手に包囲される。絶体絶命のピンチをどう切り抜けた?
- 7: 誰かを傷つける。二人を守るために、 追っ手を殺める、 あるいは再起不能にする。その血に濡れた手を、 【Q】 は握れるか?
- 8: 以前の仲間 (友人) との対峙。「なぜだ」 と問われる。剣を交えるか、 説得するか。悲しい決別。
- 9: 身体的な限界。息が切れ、 足が動かない。それでも相手を引きずってでも前へ進む。
- 10: 勝利、 しかし代償。【K】 が敵を撃退したが、 血を流している。「かすり傷だ」 と言うが……。
- J (共闘): 完璧な連携。【Q】 が囮になり、 【K】 が仕留める (あるいはその逆)。言葉はいらない。
- Q (Q の覚悟): 【K】 が動けない時、 【Q】 が震える手で武器 (短剣や石) を構える。「あの人には指一本触れさせない!」
- K (K の守護): 「下がっていろ!!」 多数の敵を相手に、 【K】 が 【Q】 を背に庇って単身で立ち向かう。最高に格好いいシーン。
♠ スペード:【絶望と天災(環境・バッドトリップ)】
- A: 容赦ない天候。猛吹雪、 豪雨、 砂嵐。視界が閉ざされ、 自然の驚異の前に無力さを知る。
- 2: 高熱と病。【Q】 (あるいは 【K】) が倒れる。薬はない。ただ祈るしかない夜。
- 3: 道の消失。崖崩れや増水で、 進むべき道が閉ざされる。引き返すか、 命がけで渡るか。
- 4: 喧嘩と衝突。疲労と恐怖から、 つい相手に酷い言葉を投げてしまう。「お前さえいなければ」 とは言わなかったか?
- 5: 大切なものの喪失。地図、 コンパス、 あるいは形見の品を失くす。心の糸が切れそうになる瞬間。
- 6: 幻覚や幻聴。極限状態が見せる、 かつての幸せな日々の幻。
- 7: 疑心暗鬼。「この道で合っているのか?」 「本当に逃げ切れるのか?」 互いの判断を信じられなくなる。
- 8: 追放の理由を思い出す。故郷を追われた日の炎や怒号。トラウマのフラッシュバック。
- 9: 「ここで終わりにしようか」。心中 (心中) の誘惑。楽になれる方法が頭をよぎる。それを止めたのは誰?
- 10: 圧倒的な 「死」 の予感。寒さで意識が遠のく。「眠るな! 眠ったら死ぬぞ!」 と頬を叩く。
- J (共鳴): 二人で泣く。声を上げて、 子供のように泣きじゃくる。それだけで少し、 心が軽くなる。
- Q (Q の弱音): 「もう置いていって」 「私といるとあなたまで死ぬ」。【Q】 の悲痛な訴え。
- K (K の苦悩): 自分の選択は間違っていたのではないか? 【K】 が一人、 相手の寝顔を見ながら抱える深い後悔。
ジョーカー:【運命の分岐点】
ゲーム中にこのカードを引いた場合、 即座にそのチャプターのクライマックスとして扱います。以下のシーンを描写してください。
- 赤のジョーカー (♥♦) : 【聖域 (Sanctuary)】
- シーン: 奇跡的に、 追っ手も猛獣も来ない美しい場所を見つける。廃村の教会、 隠された谷、 あるいは国境越えの成功。
- プロンプト: 「ここなら、 誰も邪魔できない。」 二人だけの結婚式 (誓い) を挙げる。
- 黒のジョーカー (♣♠) : 【代償 (Sacrifice)】
- シーン: 最大の危機。片方が捕まる、 あるいは致命的な怪我を負う。しかし、 それによって 「二人で生きる」 という執着が狂気的なまでに完成する。
- プロンプト: 「地獄の底まで一緒だ。」 片足を失っても、 声を失っても、 二人で在り続けることを選ぶ。