雪啼く鴉
ライセンス表記
This is a Princess Sword game, based on Anna Anthropy’ s Princess with a Cursed Sword, available at w.itch.io.
規約
遊ぶ前に必ず利用規約に目を通してください。遊んだ時点で規約に同意したものと見なします。
はじめに
これは、 呪いによって異形の大鴉へと姿を変え冬の山へ消えた恋人を追いかける、 一人用のジャーナリング RPG です。
あなたはタロットカードを使って、 白銀の山道で見つける 「彼が落とした羽根」 を解釈し、 厳しい冬山を登っていきます。彼が起こす風雪は、 あなたを傷つけるためではなく、 愛するあなたを人外の領域から遠ざけるための 「拒絶」 かもしれません。
このゲームには、 システムによる 「ゲームオーバー」 はありません。
コインが裏返り、 どれほど無慈悲な結果が出たとしても、 雪が彼女の命を奪うことは (あなたがそう望まない限り) ありません。
たとえ足が凍りつき、 心が砕けそうになっても、 あなたが日記に 「それでも彼女は這って進んだ」 と書き記す限り、 この旅は続きます。
物語が終わるのは、 山頂に辿り着いた時か、 あるいはあなたが 「もうこれ以上は進めない」 とペンを置いた時だけです。彼女を生かすも殺すも、 不運ではなく、 あなたの意志に委ねられています。
必要なもの
- タロット
- コイン 2 枚 (穴の空いた古銭や、 5 円玉だと雰囲気が出ます)
- 日記帳と筆記具
キャラクター作成
山に入る前に、 以下の問いの答えを日記の最初のページに記してください。
1. 呪いの因果
なぜ彼は大鴉へと姿を変えたのですか?
(例 : 忌み地への侵入、 古い血の宿命、 神への不義、 あるいはあなたを庇って?)
2. 決意の灯火
凍てつく寒さと孤独の中で、 あなたの心を温めてくれる 「想い出」 は何ですか?
(これは物理的なモノではなく、 記憶や言葉です)
3. たった一つの縁
【重要】 あなたが懐に入れている、 彼との絆を証明する品は何ですか?
(例 : 片割れの櫛、 交わした恋文、 彼がくれた守り刀など)
ルールの制約 : あなたがゲーム的な効果 (判定ボーナス) を得られるアイテムは、 この 「縁」 ただ一つだけです。背負い籠に入っている毛布や食料は、 寒さを凌ぐ役には立ちますが、 運命を変える力はありません。あなたはこの一つだけの宝物を、 命綱として握りしめて進みます。
執筆のルール
このゲームの記録は、 あなたが山道で足を止めて記す日記です。
制約 : 文章は彼への 「呼びかけ」 や 「手紙」 のような形式で書いてください。(例 : 「愛しい人、 どうか待っていてください」 「なぜ、 こんなに冷たい風で私を拒むのですか」)
補足:刹那の代償(後出しルール)
判定でコインを増やしたい時、 代償とする 「記憶」 や 「身体機能」 を事前にリストアップしておく必要はありません。その土壇場になって初めて 「そういえば、 実家の母の笑顔はあんなに優しかったな」 と思い出し、 「でも、 進むためならその記憶を捨ててもいい」 と決断してください。
走馬灯のようにその場で思い出し、 その場で喪失する。そのライブ感こそが、 物語に真に迫る痛みを与えます。
ゲームの進行:羽根を拾う
山を登る (物語を進める) には、 タロットデッキからカードを 1 枚引きます。
このゲームにおいて、 カードはすべて 「彼が落とした羽根」 や 「彼が起こした現象」 を表します。
スートを見て、 そこで何が起きたか、 どんな羽根を見つけたかを想像して日記に書いてください。
- ソード : 拒絶の羽根
凍りついた鋭い羽根、 吹き荒れる猛吹雪、 道を塞ぐ落石。
彼は 「来るな」 と叫び、 翼で風を起こして、 あなたを里へ追い返そうとしています。その拒絶は、 あなたを愛しているからこその行動です。 - ワンド : 残り火の羽根
まだ温もりの残る赤い羽根、 遠くに見える狐火、 彼がかつて焚いてくれた囲炉裏の記憶。
彼の人間としての心が、 かろうじてあなたを暖めようとしたのかもしれません。 - カップ : 涙の羽根
濡れて重い羽根、 凍らない湧き水、 山の精霊や妖怪との遭遇、 夢に現れる彼の姿。
言葉にならない悲しみや、 霊的な何かがあなたに触れます。 - ペンタクル : 現世の羽根
泥にまみれた羽根、 誰かが残した地蔵、 古びた道標、 肉体的な疲労や空腹。
ここが現実の過酷な山であることを思い知らされます。あるいは、 彼が人であった頃の痕跡を見つけるかもしれません。
(注 : ここで何か道具を拾ったとしても、 それは 「縁」 の代わりにはなりません) - 大アルカナ : 運命の邂逅
山の主、 巨大な鴉の影、 呪いの根源、 あるいは彼との一時的な接近。物語が大きく動く瞬間です。
判定:試練の刻
山が牙を剥くとき、 あるいは彼からの激しい拒絶 (風雪) に遭ったとき、 先に進むためにコインを投げます。
修正(コインの枚数)
- 1 枚 :
ただ身一つで、 無防備な少女として風雪に耐えようとするなら。 - 2 枚 :
懐にある たった一つの縁 を取り出し、 強く握りしめて彼に呼びかけるなら。
(「これが見えないのですか!」 「約束したはずです!」) - 2 枚 :
あなた自身の何か (温かい記憶、 帰る場所、 健康な肉体、 あるいは寿命) を永久に失う覚悟で進むなら。
結果の解釈
- 表が 0 枚 : 無慈悲な拒絶
突風があなたを吹き飛ばす。あなたは怪我を負うか、 道に迷うか、 あるいは たった一つの縁を雪の中に落として失ってしまう かもしれません。
(アイテムを失った場合、 以降はそれを使ってコインを増やすことはできません) - 表が 1 枚 : 痛みを伴う前進
どうにかその場を切り抜けるが、 寒さが骨身に染みる。彼との距離は物理的には縮まったが、 心はすれ違ったままだ。 - 表が 2 枚 : 奇跡的な交感
一瞬、 吹雪が止む。雲の切れ間から光が差すか、 彼の本当の声が聞こえる。彼が翼を休め、 あなたを待ってくれているのが分かる。
終幕:山頂にて
あなたが 「これで終わりだ」 と感じたとき、 あるいは山頂や彼の巣にたどり着いたとき、 最後のカードを引いて物語を閉じてください。
以下のどちらか (あるいは独自の結末) を選びます。
- 選択肢 A : 解呪と喪失
あなたは 「たった一つの縁」 を代償として捧げ (あるいは破壊し)、 呪いを解く。
彼は人の姿に戻るが、 あなたとの絆の象徴は永遠に失われた。彼は記憶を失っているかもしれない。それでもあなたは彼の手を引き、 里へ下りる。 - 選択肢 B : 共鳴と変容
あなたは彼をあるがまま受け入れ、 彼もまたあなたの覚悟を受け入れる。
あなたは人であることを捨て、 彼と共に山で生きる (あるいはあなたも鳥となる)。
エピローグ
雪解けの季節、 里の人々は山を見上げて何を噂していますか?