呪物修復師の帳簿
ライセンス表記
This is a Princess Sword game, based on Anna Anthropy’ s Princess with a Cursed Sword, available at w.itch.io.
規約
遊ぶ前に必ず利用規約に目を通してください。遊んだ時点で規約に同意したものと見なします。
はじめに
あなたは腕利きの修復師です。
あなたの工房には、 世界中から壊れた訳ありの逸品が持ち込まれます。
砕けた王冠、 血の染み付いたドレス、 持ち主を狂わせる懐中時計……。
あなたの仕事は、 それらを完璧な状態に修復し、 高値で売りさばくこと。
しかし、 それらの品には強い呪い (あるいは残留思念) が宿っています。
夜な夜な作業をするあなたの脳裏に、 持ち主たちの悲惨な死や、 狂気の幻覚が直接流れ込んでくるのです。
震える指先を抑えるためには、 何かを差し出さなければなりません。
ただし、 職人の命である両手だけは絶対に守らなくてはなりません。
代わりに、 あなたは人間としての温かい記憶を呪いに食わせ、 その口を黙らせるのです。
必要なもの
- タロット
- コイン 2 枚
- 帳簿 : 作業日誌として使います
キャラクター作成:工房の主
- 職人の動機
なぜこれほど危険な仕事を続けているのですか?
(例 : 莫大な借金、 純粋な技術への執着、 ある一つの 「直せないもの」 を直す修行のため) - 職人の誇り
あなたが肌身離さず持っている、 商売道具は何ですか?
(例 : ミスリルのピンセット、 魔女の髪で作ったブラシ、 単眼鏡) - 【重要】 温かい記憶の貯蔵
ゲームを始める前に、 あなたが持っている人間らしい、 幸せな記憶を 3 つ書き出してください。
(例 : 母が焼いてくれたアップルパイの味、 初恋の人の声、 日曜日の朝の陽光の暖かさ)
執筆のルール:作業日誌
この日記は、 あなたの感情の吐露ではなく、 冷徹な 【業務記録】 です。
以下のフォーマットで記述してください。
【案件 No.〇】
品名 : (タロットから連想する品)
状態 : (どのような破損や呪いがあるか)
処置 : (どうやって直したか、 何を代償にしたか)
ゲームの進行:入荷と鑑定
カードを 1 枚引くことは、 新しい依頼品が工房に届くことを意味します。
スートを見て、 それがどのような 【呪物】 なのかを鑑定してください。
- ソード : 暴力と裏切り刃こぼれした処刑人の剣、 毒が仕込まれた指輪、 争いの火種となった条約書。『痛み』 や 『憎悪』 の幻覚があなたを襲います。
- カップ : 愛憎と毒ひび割れたワイングラス、 涙で濡れた手紙、 誰かを閉じ込めた鏡。『悲嘆』 や 『嫉妬』 の感情が流れ込んできます。
- ワンド : 狂気と芸術弦の切れたヴァイオリン、 禁断の魔導書、 止まらないオルゴール。『強迫観念』 や 『狂った旋律』 が耳元で囁きます。
- ペンタクル : 欲望と没落
宝石の欠けた王冠、 呪われた金貨、 破産した商家の家具。
『貪欲』 や 『腐敗臭』 が鼻をつきます。 - 大アルカナ : 伝説級の逸品
歴史を変えるほどの力を持った呪物。あるいは、 あなた自身の過去に関わる品。
判定:真夜中の修復作業
呪いの干渉 (幻覚や精神攻撃) に耐えながら、 繊細な修復作業を行うためにコインを投げます。
修正(コインの枚数)
- 1 枚 : ただの職人として、 技術だけで呪いに抗うなら。手元が狂うリスクが高い。
- 2 枚 :
『温かい記憶』 を一つ、 呪いに餌として与えるなら。
(「母さんが作ってくれたミートパイ……この記憶をくれてやる。だから黙ってろ!」)
記憶を差し出すことで、 幻覚は消え、 あなたの手元は機械のように正確になります。
結果の解釈
- 表が 0 枚 : 修復失敗 (破損)
呪いに精神を乗っ取られ、 手元が狂った。
品物を傷つけてしまったか、 あるいはあなた自身の精神に消えないヒビが入った (新しいトラウマを得た)。
※この品は 『修復不能』 として破棄されます。 - 表が 1 枚 : 妥協の仕事
なんとか形にはなったが、 呪いの気配は残ったままだ。
安値で買い叩かれるだろう。あなたの疲労も濃い。 - 表が 2 枚 : 修復完了
呪いさえも芸術の一部として封じ込め、 新品同様、 いやそれ以上に美しく仕上げた。
高値で売れるだろう。代償として、 あなたはまた一つ 『人間らしさ』 を失ったが。
特別ルール:記憶の枯渇と補充
このゲームでは、 修復に成功 (表を 2 枚出す) して売り払った時だけ、 新しい 『温かい記憶』 を得る (思い出す、 あるいは金で快楽を買う) ことができます。
しかし、 『代償として差し出した記憶』 は二度と戻りません。
新しく得られる記憶は、 どこか空虚で、 色あせたものになっていきます。
(例 : 「高い酒を飲んだ記憶」 を得るが、 「母のパイの味」 ほどの温かさはない)
終幕:閉店の時間
いつ店を閉めるかは、 あなたが決めてください。
終了のトリガー
- 目標金額 (自分が満足するだけの成功) を稼いだ時。
- 「温かい記憶」 がすべて尽き果て、 自分がただの 「修復する機械」 になったと感じた時。
- ある特定の大仕事を終えた時。
結末の選択
- 選択肢 A : 引退と虚無
あなたは巨万の富を得て、 静かな屋敷で隠居する。
手元には何も残っていない。愛した人の顔も、 故郷の歌も思い出せない。
ただ、 完璧に動く美しい時計の音だけが、 空っぽの部屋に響いている。 - 選択肢 B : 最高傑作
あなたは自らの感情すべてを注ぎ込み、 最後の呪物を修復した。あまりの美しさに、 あなたはそれを売ることができない。あなたはその呪物と共に、 暗い工房に永遠に閉じこもる。
失う描写のコツ
このゲームでは、 判定で 『記憶』 を使った時、 日誌の備考欄にこう書くとゾクゾクします。
【案件 No.13 : 血塗れの銀時計】
処置 : ゼンマイの歪みを矯正。作業中、 断頭台の幻覚を見る。
代償 : 『7 歳の誕生日に貰った犬の記憶』 を破棄。
備考 : 完璧に仕上がった。……ふと、 何かが足元に擦り寄る感触がしたが、 見ても何もいない。私は昔、 犬を飼っていただろうか? 思い出せない。
このように、 「あったはずのものが、 自分の記述の中で消えていく (疑問形になる)」 という書き方をすると、 職人がどんどん壊れていく様子が表現できます。
湿度と職人の孤独な狂気。ぜひ楽しんでください。