小さな翼の帰郷
ライセンス表記
This work is based on the PushSRD , developed , authored , and edited by CezarCapacle (https://capacle.itch.io/),and licensed for our use under the CreativeCommons Attribution 4.0 International license (https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
規約
遊ぶ前に必ず利用規約に目を通してください。遊んだ時点で規約に同意したものと見なします。
準備
- 6 面ダイス(d6) : 1~2 個
- 記録できるもの
- 少しの想像力
1. 導入
あなたは森の奥でひっそりと暮らしていました。ある日、 傷ついたドラゴンの幼体を見つけ、 密かに看病をしていました。
しかし、 その秘密は隣人の密告によって暴かれました。珍しいペットを欲しがる領主の貴族が、 私兵団を差し向けたのです。
家は包囲されました。あなたは幼い竜を背負い、 裏口から夜の闇へ飛び出しました。目指すは、 人間が決して立ち入らない霊峰の頂。そこには、 雷雲を纏う母なる竜が待っているはずです。
2. キャラクター作成
あなたは何者ですか?
以下の表から各カテゴリーにつき 1 つを選んでください。迷ったらダイス (1d6) を振って決めてください。
【才能】
生まれ持ったもの、 あるいは長所。
- 森の聞き耳: 遠くの足音や気配を察知できる。
- 健脚: 険しい道を休まず歩き続けられる。
- 夜目: 暗闇でも微かな光を見つけられる。
- 怪力: 岩を動かし、 重い荷物を軽々と背負える。
- 癒やしの手: 薬草の知識があり、 傷を応急処置できる。
- 竜の歌: なぜか竜を落ち着かせる古い歌を知っている。
【過去】
あなたが森に住む前、 あるいは森での暮らし。
- 元 ・ 王国兵士: 追跡や隠密の戦術を知っている。
- 熟練の猟師: 罠の扱いと獣道に詳しい。
- 隠遁した学者: 古代の伝承や地理に明るい。
- 追放された罪人: 人目を避けて生きる術に長けている。
- 木こりの親方: 天候を読み、 斧を使いこなす。
- ただの世捨て人: 誰よりもこの山を愛している。
【相棒】
あなたが背負っている幼いドラゴンの特徴。
- 甘えん坊: すぐにあなたの服を掴んで離さない。
- 暴れん坊: 敵を見ると小さな火を吹こうとする。
- 弱虫: 大きな音がすると震えて動けなくなる。
- 食いしん坊: 常に何か食べていないと機嫌が悪い。
- 好奇心旺盛: キラキラ光るものに目がない。
- 怪我をしている: まだ片翼がうまく動かない。
3. ルール
このゲームにステータスはありません。物語を進め、 障害に直面したとき、 「ドラマチックな結果が見たい」 と思ったらダイスを 1 個振ります。
- 7 以上: 【失敗】 望まない結果になる。事態が悪化する。
- 5 - 6: 【成功】 うまくいく。望んだ結果を得る。
- 4 以下: 【代償付き成功】 うまくいくが、 代償やトラブルが発生する。
【運試し】
4 以下の結果が出たとき、 あなたは さらにダイスを 1 個追加して振る ことができます。その出目を合計します。
- 合計が 5 以上になれば成功扱いにできます。
- ただし、 合計が 7 を超えてしまったら 「失敗」 になります。
- リスクを冒して完全成功を目指すか、 代償を受け入れて先へ進むか、 それがこのゲームの醍醐味です。
4. クエスト
- 目的: 貴族の私兵団 (追手) を振り切り、 霊峰の頂上へ到達し、 幼竜を母竜へ返すこと。
- アジェンダ: 以下の目標を意識して物語を作ってください。達成するたびに、 あなたは精神的に強くなれます (ダイスを振り直す権利を得る、 などとしても良い)。
- 幼竜に食事を与える。
- 追手の裏をかき、 戦わずにやり過ごす。
- 絶景の中で、 幼竜と心を通わせる。
- かつての隣人 (密告者) と対峙し、 許す (あるいは拒絶する)。
- 自分自身の過去の傷と向き合う。
5. マトリックス
場面に困ったら、 2 つのダイスを振って (1 つ目を左の数字、 2 つ目を右の数字として) この表を参照してください。出たキーワードを使って次のシーンを描写します。
【出目1】迫りくる追手(人間たちの脅威)
この旅の緊張感を高める、 貴族や兵士たちによる妨害です。
- 猟犬の遠吠え: 鼻の利く犬たちが、 あなたの匂いを嗅ぎつけた。
- 貴族の私兵: 派手な装備をした私兵団が、 道を塞いでいる。
- 賞金稼ぎの罠: 足元に枯葉で隠された 「虎ばさみ」 が仕掛けられている。
- 密告者の姿: かつての隣人が、 兵士にあなたの逃げた方向を指差している。
- 封鎖線: 橋や街道に関所が作られ、 検問が行われている。
- 空からの監視: 貴族が飼い慣らした 「大鷹」 が上空を旋回している。
【出目2】過酷な道のり(自然の障害)
山そのものが牙を剥きます。逃げる足を止める物理的なトラブルです。
- 崩落した道: 進むべき道が崖崩れで消えている。迂回するか、 登るか?
- 腐った吊り橋: 一人が渡るだけでもきしむ音がする。幼竜を背負って渡れるか?
- 急な激流: 雪解け水で増水した川。渡れば体温を奪われるだろう。
- 毒の棘: 触れると痺れる植物が群生しているエリア。
- 濃霧: 自分の手先さえ見えないほどの霧。方向感覚が失われる。
- 落雷: 突然の嵐。避雷針のない岩場で、 雷が近くに落ちる。
【出目3】幼竜の異変(守るべきもの)
背中の幼竜に起きるハプニング。可愛らしくも、 足止めになるイベントです。
- 空腹のぐずり: お腹が空いて動こうとしない。何か食べさせないと大声を出しそうだ。
- 発熱: 体が炭のように熱い。病気か、 それとも成長の兆しか?
- 脱走: 目を離した隙に、 蝶々を追いかけて茂みに入ってしまった。
- 暴発: 追手や獣を見て興奮し、 小さな炎 (ボヤ騒ぎ) を起こしてしまう。
- 夜泣き: 不安で泣き止まない。このままでは敵に見つかる。
- 重み: 急に体が重くなった気がする。石のように硬くなっている? (ドラゴンの冬眠習性?)
【出目4】銀世界と高所(環境の変化)
標高が上がるにつれて変わる環境。美しくも残酷な世界です。
- 猛吹雪: 視界ゼロのホワイトアウト。体感温度が急激に下がる。
- 酸素欠乏: 空気が薄い。少し動くだけで肺が焼けつくようだ。
- 氷の絶壁: 垂直に近い氷の壁。爪を立てて登るしかない。
- 雪崩の予兆: 大きな音を出せば、 頭上の雪が全て落ちてきそうだ。
- 凍った滝: 滝の裏側に空洞があるが、 入り口は氷柱で塞がれている。
- 幻覚: 疲れと寒さで、 ありもしない 「家の明かり」 が見える。
【出目5】発見と出会い(希望と謎)
敵だけではありません。旅の助けや、 世界観を深める出会いです。
- 古代の祠: かつて竜を崇めていた民の遺跡。雨風を凌げる。
- 山羊飼いの老人: 人間嫌いだが、 この山を知り尽くしている。
- 温泉: 湧き出る湯。冷え切った体と幼竜を温めるチャンス。
- 竜の死骸: 巨大な竜の骨。ここが 「竜の墓場」 に近いことを示している。
- 不思議な果実: 幼竜が食べたがっている。栄養豊富か、 毒か?
- 書き置き: 以前ここを通った逃亡者が残した、 安全なルートの地図。
【出目6】クライマックス(竜の領域)
物語の核心、 または最後の局面に近づいたことを示す予兆です。
- 母竜の咆哮: 山全体が震えるほどの声。怒っているのか、 呼んでいるのか。
- 巨大な影: 雲の上を、 城ほどもある巨大な影が横切る。
- 竜巻の巣: 山頂付近を守るように、 乱気流が渦巻いている。
- 貴族の執念: 貴族本人が、 魔導具や重装備で武装して現れる。
- 幼竜の飛翔: 幼竜の翼が大きくなり、 少しだけ浮けるようになる。
- 雲海: 雲を抜けた。頭上には満天の星空、 目の前には…… (エンディングへ)。
6. ゲームの進め方(遊び方の例)
- マトリックスを振る: 例えば 「1-1: 遠くで鳴り響く猟犬の吠え声」 が出ました。
- シーンを描写: 「夜の森を走っていると、 風に乗って犬の鳴き声が聞こえてきた。すぐ後ろまで迫っている!」
- 行動を決定: 「川に飛び込んで匂いを消し、 対岸へ渡ろう」 と考えます。
- ダイスロール: これは失敗すると捕まるのでドラマチックです。ダイスを振ります。
- 出目は 「3」。代償付き成功です。
- あなたは考えます。「川は渡れた。でも代償として…荷物が流された? いや、 冷たい水で幼竜が風邪をひいてしまったことにしよう」
- 次のシーンへ: 濡れた体で震える幼竜を温める場所を探すため、 再びマトリックスを振ります…。
7. エンディング
あなたが 「物語はここで終わる」 と感じた時、 それがエンディングです。山頂で母竜に会えたでしょうか? それとも、 貴族の執念が勝ったでしょうか? あるいは、 母竜に返す寸前で、 幼竜があなたとの別れを惜しんだでしょうか?
すべては、 あなたのダイスと想像力次第です。